十一月 宝生会定期公演

◇午前の部◇
2026年11月21日(土)11時始

能「七騎落」

頼朝は土肥の杉山の合戦に破れ、船に乗り安房の方へ一旦逃れようとします。土肥実平に乗船している人数を聞くと、頼朝を入れて八騎である事がわかります。頼朝は祖父為義の鎮西敗走、父義朝の近江敗走の時も八騎である事を思い出し、八騎は不吉の習いとして、一人下ろすよう実平に命じます。悩んだ末陸に近い艫板にいた岡崎に下りるよう頼みますが、一人息子を失った岡崎は親子で一緒にいる実平か、その子遠平が下りるべきと主張します。実平は遠平を戦の只中に下ろし、その後密かに味方となった和田義盛が船を寄せて来ます。頼朝との対面が済んだ後、義盛は隠していた船倉より遠平を出して實平に対面させ、めでたく酒宴となり実平は舞を舞います。

シテ 小倉伸二郎


能「女郎花」

岩清水八幡宮に詣でる僧は、八幡山の麓に咲き誇る女郎花の野原で、花を一本土産に折って行こうとして、一人の老人に咎められます。僧と老人は古歌のやり取りをし、老人は僧を八幡宮に案内しますが、女郎花と八幡宮の謂れを尋ねられた老人は、女郎花にまつわる悲しい男女の塚に誘い、自分は男塚の主、小野頼風であると明かし消え失せます。その夜の僧の弔いに、女塚に籠められた女の霊と共に頼風の霊が現れ、二人の最後を語り、成仏できた事を喜びます。

シテ 金森良充

狂言「寝音曲」

準備中

◆午後の部◆
2026年11月21日(土)15時半始

能「三輪」

三輪山の麓に住む玄賓僧都の許に、樒と閼伽の水を持って訪れる一人の女がいました。女は僧都に衣を一枚所望し、衣を手に帰って行く後ろ姿を僧都が呼び止め、住処を尋ねると三輪山の杉を便りに訪ねよと去って行きます。参詣の者から、僧都の衣が三輪明神の杉の木に掛かっていることを聞かされ、僧都が三輪山へ行くと、確かに女に与えた衣が杉の枝に掛かっていました。するとその陰から明神が現れ、神婚説話を語り、神楽を舞い、天の岩戸神話を再現して見せます。

シテ 澤田宏司


能「紅葉狩」

平維茂は信州戸隠山に鹿狩りに出掛け、山中で酒宴を催す美女達に出会います。不審に思い、遠慮する維茂を女達は引き留め、酒を勧め舞を舞います。維茂が寝入ってしまうのを見計らった女の舞が急転すると、女達は消え失せますが、尚も維茂は寝入っています。ここに八幡宮の遣いが現れ、今の女は戸隠山の鬼女であると告げ、この太刀で退治したまえと言って太刀を授け、目を覚ました維茂は現れた鬼女と戦い、切り伏せて去って行きます。

シテ 葛野りさ

狂言「悪坊」

大酒を飲んで酔った悪坊は、旅の出家を脅して宿へ連れ込み、無理難題を押しつけて眠り込んでしまいます。出家はその隙に、悪坊の立派な衣装や長刀を自分の粗末な持ち物と取り替えて逃走。目覚めた悪坊は出家姿に仰天し、これを仏の導きと悟って改心。発心して仏道修行の旅へ出ます。